2013年5月10日金曜日

勉強会 ダビングルームのモニターについて

1月15日に「ダビングルームのモニターについて」をテーマに報映産業株式会社さんのセミナールームをお借りして、勉強会を行いました。
 
 報映産業株式会社でAMS/NEVEのコンソール担当されている松田さんは、海外でドルビーデジタルが始まった頃からハリウッドのダビングスタジオを訪れ、そのシス
テム研究し、日本で多くのダビングルームを設計された方です。そのような経験からご自身の手がけるAMS Neveのコンソールを中心とするダビングルームのシステムについて、お話していただきました。映画のダビングルームには、素材の台詞、音楽、効果音を再生するそれぞれのPro toolsとレコーダーとなるPro toolsがコンソールにつながっています。この関係を音声信号と同期信号の流れを書いた図を元に解説していただきました。

日野原さんはヒビノ株式会社でJBLのスピーカーを30年近く手がけられている方です。JBLは映画がトーキーになる頃から映画音響とのかかわりがあります。今回はJBLについて名前の由来、創設から現在に至るまでの歴史。ご自身がホール音響から映画音響の世界に進出してきた時の苦労話。そして音響シュミレーションを使ったシネコンやダビングルームの調整方法。5.1chを超える新しい多チャンネルの映画の音響システムの話など、普段なかなか聞けないお話を伺いました。

 中村さんは30年以上のキャリアを持つ録音技師さんで数々の劇場用映画を手がけています。中村さんには映画の音響がモノラルであった頃から、最新のダビングルームのモニターシステムについて語っていただきました。今までのダビングの経験や、自分でミックスをした音をハリウッドのダビングルームで聞いた時の体験から、映画音響のモニターシステムについて大変興味深い考察していただきました。会場からの質問でデジタルシネマに変わりつつある中でのセリフに対するイコライザーの使い方や、各ダビングルームでのモニター環境の違いの対応の仕方などにも答えて頂き、大変盛り上がり多くのことを学ぶ事ができました。

 録音協会としては多くの方に勉強会に参加していただきたいと思っていますが、予算の関係で協会員の方に勉強会開催のお知らせを郵送する事がなかなかできません。開催の連絡方法がホームページと運営委員の方へのメールとなっています。今後も協会員の交流と技術の向上を目指して勉強会を開催していこうと考えています。是非ホームページやフェイスブックのチェックをこまめにお願いします。今回ご協力いただきました報映産業株式会社さんとヒビノ株式会社さんには改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。